石膏型の基礎知識

 

石膏についての詳しい説明は サンエス石膏様をご覧ください。

石膏型の製作工程

使用型を生産するプロセス《3つのパターン》

使用型を生産するプロセスにはいくつかの方法があります。ここでは干支の土鈴を例に、3 つの製作方法についてご説明させていただきます。この型のように2分割でできている型のことをを2ツ割(ふたつわり)の石膏型と言います。分割数が増えるごとに3ツ割(みつわり)4ツ割(よつわり)といった呼び方をします。
分割数が増えると難易度も上がりますが、使用型製作のプロセスは変わりません。
使わせていただいている写真は、弊社で石膏型を作らせていただいております福岡県北九州市のひかり工芸舎様のご許可をいただいて掲載させていただいております。 
https://www.hikarinoko-kai.or.jp/kogesha/

パターン
粘土原形から直接使用型を作る方法

特徴

粘土原形の周りに囲いを作って半分ずつ石膏を流して型を作る方法です。トータルコストは最も安く済みますが、粘土表面の質感はそのまま残ります。1 型だけ作りたい場合や表面の状態にこだわらない場合に向いている方法です。

  pt0.jpg 1.粘土原形 pt1-1.jpg 2.使用型(試作型)粘土原形の周りに囲いを作って半分ずつ石膏を流して、使用型を作ります。 pt1-2.jpg 3.使用型(試作型)使用型はこのように組んだ状態で使っていただきます。

パターン
石膏原形に置き換えてから使用型を作る方法

特徴

粘土原形を元に石膏原形を作ります。石膏原形でディテールを仕上げることにより、表面がきれいな使用型を作ることができます。
1 型だけ作りたい場合や表面がきれいな状態をお求めになられる場合に向いている方法です。

  pt0.jpg 1.粘土原形 pt2-2.jpg 2.捨型取り粘土原形の周りに囲いを作って石膏を流します(捨型)。 pt2-3-2.jpg 3.石膏流し捨型の空間部分に石膏を流すと粘土原形と同じ形状の石膏が出来上がります。 pt2-4.jpg 4.石膏原形表面をなめらかに仕上げて石膏原形を完成させます。 pt1-1.jpg 5.使用型(試作型)パターン1 と同様に石膏原形の周りに囲いを作って半分ずつ
石膏を流して、使用型を作ります。

パターン
ケース型を作ってから使用型を作る方法

特徴

ケース型を作ることによって、使用型の単価を抑えることができます。
ケース型を作る分コストは上がりますが、使用型がたくさん必要な場合に適しています。

  pt0.jpg 1.粘土原形 pt2-4.jpg 2.石膏原形パターン2と同様に石膏原形まで作ります。 pt3-3.jpg 3.元型パターン2の使用型と同じものですが、ケース型を作る元になるので元型と呼びます。元型は、顔がある側とお尻がある後ろ側の2ツ割ですので、それぞれケース型を作ります。 pt3-4-1.jpg 元型(顔側) pt3-4-2.jpg 元型(後ろ側) pt3-5-1.jpg 4.ケース型(顔側) pt3-5-2.jpg 4.ケース型(後ろ側) pt3-6.jpg 5.石膏流しケース型に石膏を流し込んで脱型すれば使用型の完成です。 pt1-1.jpg 6.使用型(量産型)